【KPI】ソシャゲ運営の基本!KPIとは

KPI

ゲームを運営する上で最も基本となるKPIについて少しお話いたします。
今回は1回目ということで、まずはKPIとは何ぞやというお話から始めたいと思います。

 

KPIとは?

KPIという言葉はゲームの運営をしているとよく聞く上に、よく使う言葉ですが、意外とその意味が分からずに使われている言葉でもあります。
KPIは「重要業績評価指標」と訳されているもので、原文の英語では「Key Performance Indicator」の頭文字をとってKPIと呼んでいます。

一応、英語をそのまま日本語にすると下記のような意味になります。

Key = 重要
Performance = 性能や効率
Indicator = 指針・表示器

さらに分かりやすく言うと「結果(性能)を出すために特に重要な必要な指針(指標)」という意味です。とっても簡単ですよね?

KPIを見る必要性

察しの良い方はすでに分かっているかと思いますが、なぜKPIを見る事が必要かというと、結果を出すために何をすればいいかどの程度達成出来ているかを見れるからです。

逆に言うとKPIを見るという事は次にどういう方向性の企画を立てればいいのかという指針にもなります。
つまり、計画を立て(企画)⇒実行し⇒企画が成功したか(効果測定)が出来るわけです。
これがKPIを見る意味といえます。

 

基本のKPI

まずは多くの会社が使用している基本的な指標から紹介していきます。
これは、異なるゲームを比較する際や、売上目標を立てるといった管理者が管理するために必要なKPIで、各種の施策や指針などはこれを元に決めています。
どの会社、チームでも大抵は使われている非常に重要な物ですので、ぜひ覚えてください。

◆DAU  ・・・当日にゲームにログインしたユーザー
◆ARPPU・・・課金したユーザーの平均課金額
◆ARPU・・・当日にログインしたユーザー全員の平均課金額
◆PU・・・課金ユーザー数
◆PUR・・・課金率
◆Sales・・・売上
以上の6個が重要なKPIです。1つ変な物が混じっていますが、ゲーム業界ではKPIといえば大体これを指します。
各種の言葉の意味は様々なサイトで詳しく紹介されていますので、今回はこれを元に分析するという切り口からどういう物なのか紹介したいと思います。

DAU

「Daily Active User」の頭文字から来ており、当日に活動したユニーク(※)のユーザー数を指します。

主にこれは他のKPIと掛け合わせて使う重要な値で、いわゆる基礎体力となります。
Dailyの日毎があるように、月毎(MAU)時間毎(HAU)といった値がありますが、基本的な意味は一緒で集計する時間が異なるだけです。ちなみになぜDAUで紹介するかというと、一般的に運営会社では日単位で集計を行うためです。

詳細については後日別記事で色々とお話していきたいと思いますが、今回は基本ということで押さえておきたいポイントとしては、各種指標の基本となる値という事と、どういう値なのかを覚えておけばOKです。

【KPI】DAUの見方を理解する①
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ユニークとは同一の物を重複カウントしないという時に使用します。
例えば、1日に2回ログインしたユーザーであっても1とカウントします。
今回紹介するKPIでは基本的にユニークなユーザーのみでカウントするため、特段の注意が無い限りはユーザー=ユニークユーザーとなります。

ARPPU

「Average Revenue Per Paying User」の頭文字をとっているもので、課金ユーザーの平均課金額を示す値です。

計算式は「ARPPU=Sales/PU」となります。

一般的には並べている指標が月毎なのか、日毎なのかによって集計する期間が変わりますが、ARPDAUARPMAUという風に言い分ける場合もあります。
これは課金を行ったユーザーがどの程度、課金したかを見るために使用します。
フリーミアム(基本料無料、アイテム課金型)のゲームの場合、高額の課金をする少数のユーザーで大半の売上を占めているという性質上、課金をしている人から多くのお金を貰う必要があるという点から重要な指標となっています。

ARPU

「Avrage Revenue Per User」の頭文字をとっているもので、売上を全ユーザーで割った平均課金額を示す値です。

計算式は「ARPU=Salse/AU」となります。

先ほどのARPPUと違う点は、課金ユーザーの平均額か、全ユーザーの平均額かという点です。
これは、ほかの指標と違い非常に限定的な使い方においてのみ重要な指標で、簡単に言うと広告をどういう風に行うかという指針に関わります。

これは広告の担当者とのやり取りで非常に重要かつ、巡り巡ってゲームの命運にかかわる値ですので、別記事で紹介したいと思います。

PU

「Paying User」の頭文字をとっているもので、課金したユーザーの数そのものを示す値です。
非常に重要な値ではありますが、絶対数であるため、これだけで良い悪いを語ることは難しい値でもあります。
分析をする際には基本的に色々な値と組み合わせることで使用します。

PUR

「Paying User Rate」の頭文字で、全ユーザーのうち、何割が課金を行ったユーザーかを示す値で課金率とも呼ばれます。

計算式は「PUR=PU/AU」となります。

この数値は運営をしていく上で非常に重要な値です。
というのも、企業の目標である「売上」にとって大事な課金ユーザーの数(PU)というのは絶対数のため、基本KPIのポイントである、「業績を比較する」という点で扱いにくい値だからです。
例えば、DAUが10万人のゲーム1万人のゲームで、DAU10万人のゲームのPUが5,000人1万人のゲームが1,000人だった場合、どちらのゲームの方が効率よく売れているかと考えれば分かりやすいかと思います。

Sales

Salesはそのまま売上を指します。
この一見すると一番重要な項目を最後に持ってきたのは、大事な意味があります。

というのも、「KPIとは?」をご覧になった方ならなんとなく理由がわかると思いますが、一般的に売上はKPIではありません。なぜならば、事業の大抵の目標(Goal)は売上となるからです。

この目標は別名をKGI(Key Goal Indicator)と言い各種のKPIの目標を達成することで、このKGIを達成するというのが本来の使い方なのです。
つまりはKGI(売上)=KPI × KPI × KPI ・・・
という形になります。

 

まとめ

さて、今回はKPIの基本をやってきました。
今回紹介したのは本当に基礎中の基礎となるため、これをみて何が出来るんだと思われるかもしれませんが、この基礎の部分が理解できないまま数字を見ている方が多々いますので、詳しく紹介させていただきました。

次回以降はより細かく事例や考え方などを紹介出来ればと思いますので、ぜひお付き合いくださいませ。

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